5.前立腺(ぜんりつせん)エコー検査 (男性のみ)
男性は、男性ホルモンの影響で、50歳頃より前立腺が大きなっていきます。(前立腺が肥大します。)
これに伴い次のような症状がでると、「前立腺肥大症」と呼ばれます。
①:尿が出にくい
②:尿が出だしてもチョロチョロとしか出ず、勢いがない
③:トレイが終わっても、またすぐにしたくなる
「前立腺肥大症」は命に別状のない病気ですが、命取りとなる「前立腺がん」でも同じような症状になるため、定期的にエコー検査でチェックしましょう。
前立腺肥大症
エコー画像
前立腺肥大症のエコー画像です。
前立腺が大きくなって、膀胱(ぼうこう)の中へ突出しています。
このため膀胱の容量が減るので、少ない尿のたまり具合で、おしっこしたくなるのです。
前立腺は膀胱の出口にあるので、ひどくなればおしっこが出なくなって緊急入院となってしまいます。
治療
① 前立腺を縮小する
大きくなった前立腺を小さくするクスリを用います。
現在、「アボルブ錠」(GSK社)というクスリしかありません。(特効薬です。)
しかし、小さくなるペースは少しずつなので、半年以上のまないと効果がでません。
② 頻尿を改善する
①のお薬は時間がかかるので、効果が出てくるまで併用します。
排尿障害治療薬である「ハルナール錠」や「リストリーム錠」といった化学薬品や、
「猪苓湯(ちょれいとう)」や「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」などの漢方薬で
尿の回数などを改善させます。
前立腺がん
少しななめから撮影した前立腺のエコー画像です。
前立腺が、台形状に(表面平らな感じで)膀胱内へ突出しています。
また、内部には赤色で示したように、白色の強い箇所(石灰化した箇所)が所々にみられます。
こういった場合は、前立腺がんを念頭に精密検査が必要です。
まずは診断です!
・検尿
(感染症でないかチェックします。)
・エコー
(膀胱内の異常や前立腺を詳しく見ます。)
・血液検査
(PSA値やその他の項目をチェックします。)
※これらの検査ののち適切な治療を開始しましょう。